私は、従業員を1000名以上抱え、上場もしている都内のIT企業へ、新卒で入社しました。
当時の私は、2年制の専門学校に通っており、進路を決めるにあたり、「教師に勧められた大手メーカーの下請けのIT企業」「上場しているという理由で選んだ独立系IT企業」「滑り止めのつもりで受けた地元の大手IT企業」「事業内容に興味のあった、医療系のIT企業」の4つの試験を受けました。
結果は、「メーカーの下請け企業」以外から内定を頂くことができました。
専門学校では内定を蹴ってはいけないというルールがありましたので、受かった上記3つの企業から決めなければなりませんでした。
私が、内心一番行きたかったと思った企業は、「医療系のIT企業」で、面接していただいた方の心象も良く、こちらにしたいと考えていました。
しかし、こちらの企業は上場企業ではなく、メーカーなどの下請けではないため、企業としての体力は他の二つと比べると、確かに少ないと思います。
そのため、親、教師など周りの大人から大反対を受けてしまいました。

今思うと、親は私の従兄弟が優秀でしたので、対抗して大きい企業に入れたい、教師は学校の宣伝になるなどという、私の将来を考えてはいない理由だったのだと思います。
かくして、私は周りに流され「上場しているという理由だけで受けてみた独立系IT企業」へ入社することになったのです。
【大企業の闇】
さて、新卒で入った私はJavaやC#の案件をやりたいと考えていましたが、与えられた仕事は、VBAの常駐案件でした。
そして、周りの上司、同僚はスキルがなく、VBAのマクロ記録をちょっといじっただけのコードを書いていたりするよう状態でした。
私は、なんとかスキルをつけたいと思い、VBAでクラスモジュールを使ったりして、他の言語で役に立つ知識を学びながら、会社で作るコードの品質をあげたりしていました。
そんな私に上司に言われた言葉は「ここの仕事は、物書きに例えるとラノベを書くのと一緒、プログラミング知識がない人でもわかるコードを書いた方が良い」などと言われてしまう惨状です。
そこで、私は会社にもっとスキルを上げることのできるところに行かせてくれと掛け合いましたが、そのまま放置されています。
口では「期待している」だの「君の力が必要だ」などと言われますが、その期待が給与に反映されることもなく、査定も普通のままでした。
給与ですが、同業他社と比較しても安いですね。
同級生の給与を聞くと泣きたくなります。
【大企業で良かったこと】
福利厚生はそれなりに充実していました。
通勤手当は非課税限度まで出ますし、気持ち程度の住宅手当などもあり、この辺はまぁ、よかったなと思います。
【後悔】
スキルがつかないまま無駄な時間を過ごしてしまったせいで、学生時代はそれなりに優秀な人間だったと思うのですが、転職をしようにも、VBAしか実務経験がないということで、内定を頂くことができていません。
同級生たちは、どんどん実務経験を積んでいく中で、少しずつ市場価値が逆転してしまっていることを痛感しております。
もし、新卒時代に違う選択をしていたら、もっとやり甲斐のある仕事ができていたと思うと残念でなりません。
【これからの予定】
まずはスキルをつけていきたいと考えています。
そのために、弊社は副業は禁止されているのですが、首になった方が楽まであると考え、クラウドソーシングなどで仕事を受けていきたいと考えています。
エンジニアはスキルと実務経験が全てなところがあるので、どんどんと案件を受託していき、また、学習も深めていくことでスキルと実務経験を貯めていきたいと思います。
また、ライティングスキルなど、発信力も鍛えていき、自分の力で稼いでいけたら良いなとも思います。
そして、今より給与が高くやり甲斐もある仕事につけるように精進して参ります。
【新卒の皆さんへ】
新卒の皆さんには、周りに流されることなく、自分が信じた道を突き進んで欲しいと思います。
周りに流されるのは大変楽ですが、将来きっと私のように後悔してしまうでしょう。
そして、スキルを身につけてることを早めに心がけた方が良いと思います。
会社での仕事は、特に大企業では、その会社でしか役に立たないことが多いためです。
スキルを身につければ自分の力で、どこでも稼げるようになり、人生の選択肢が増えます。
現代は大企業でも安心できる時代ではなくなってきており、Ai の発展などで、スキルのない人間は不要になる時代です。
まずは、少なくても良いので自分でお金を稼ぐ経験をしてみてください。
きっとその経験が皆さんを助けてくれると思います。
【まとめ】
大企業だからという理由で周りに流されるまま社会に出てしまいましたが、現在は稼げない人間に成り下がってしまいました。
現状を変えるためには、自分で行動しスキルを身につける必要があります。
新卒の方は、企業のネームバリューや大きさだけではなく、自分のスキルになるかを考えて見てください。
数年後後悔しても遅いです、現実は非情です。
どうか私のような轍を踏む人間が一人でも少なくなることを願いまして、筆を置かせていただきます。